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私は、大学院を卒業後に従業員3000人前後の機械メーカーで16年ほど働いていました。

機械設計エンジニアとして現場の仕事をするとともに、新製品開発のリーダーなどをやらせてもらったりと仕事には意欲的に取り組んでいたのですが、結果的に転職を決意することにしました。

退職したいと思った理由

私が仕事を辞めたいと思ったのは、新しいことにチャレンジさせてもらえなくなったことが主な原因です。

自分が機械設計のエンジニアとしてやりたい仕事からどんどん離れていってしまったことから、「仕事を辞めたい…」と考えるようになりました。

失敗したら次のチャンスがもらえなくなった

年次を重ねるごとに、失敗すると次のチャンスをもらえる要素開発をさせてもらえなくなりました。
どうしても、これまでの経験を生かした製品開発が中心で新しい事ができず、単純作業の繰り返しになってきて、開発の面白みもなくなってしまいました。

既存製品のマイナーチェンジが中心で無難な設計を求められ、「こんな仕事ならだれでもできるよな…」とやる気を失っていました。

機械設計エンジニアとしてのモチベーションはあるのに、不完全燃焼の状態が何年も続いていたんです。

やりたくない管理職の仕事をすすめられ…

私がやりたい仕事はあくまでも現場のエンジニアだったのですが、さすがに16年目となると管理職としての仕事も求められるようになります。

退職を決意する前後には「課長職をやれないならエンジニア部門からも異動してもらわないといけない」といわれてしまい、しぶしぶ受け入れました。

その後の業務は開発チームのマネジメントばかりになり、自分がやりたい新しい製品の設計や評価はほとんどできなくなってしまったのです。

課長職になって収入は確かに増えました。

しかし、それに応じて労働時間が圧倒的に長くなってしまったのも不満でした。

私の場合、家の都合で土日は出勤できなかったのですが、私の会社には「課長になると土日も出勤しなければならない」という暗黙の了解がありました。

この業界特有の慣例ですが、課長未満は組合によって守られているので「土日出勤は月に2回まで」と決まっています。

しかし、課長になると「会社側の人間」という扱いになり(これもおかしな話ですが)休日出勤や残業は無制限になるのです。

こうして家族との関係もどんどん希薄になっていってしまいました。

退職を上司に伝えた時のエピソード

結局退職を決意し、ある日上司(部長)に「仕事を辞めたいと考えています」と伝えたのですが、「辞めたいと思っているなんてまったく気づかなかった」というのが上司の反応でした。

私は自分の感情をあまり表に出さない性格で(エンジニアはそういう人が多いと思いますが)、仕事に不安や不満があるとは思ってもいなかったそうです。

上で書かせていただいたような、仕事を辞めたいと感じている理由を説明したのですが、「いったんこの話は持ち帰る」と言われ、その場は終了しました。

慰留を受けたけれど、辞めたいという決意は変わらず

面談から3日後に、部長に呼び出され「土日の出勤はしなくてよいのでなんとか残れないか」との慰留を受けました。

これは私にとっては嬉しい条件ではありましたが、私以外の課長職はみんな土日に出勤していますから、心苦しい面の方が大きかったです。

また、こちらの希望に沿ってマネジメントだけではなく、新製品の開発もできるようにすると言ってもらいました。

これも非常に嬉しい言葉でしたが、私の会社では部長が変わるたびに大きな方針の変更があるのが慣例でした。

今の部長と約束したことが、次の部長のもとでも守られるかは全くわかりません(そんな風にして約束を破られてきた人を多く見てきました)

それが頭にあったので、部長に「部長が変わったら方針も変わると思うので、そうなると辛いです」と言うと部長は黙り込んでしまいました。

しばらくは、妥協点を探りあう日々を送りましたが、部下に動揺を与えるのも迷惑がかかるので、辞めたいという意向を伝えるとともに転職活動を始めました。

エンジニアが転職によりステップアップするには

私の場合、転職活動ではマネジメント職経験者向けの転職サイトを利用し、これまでの機械設計エンジニアとしてのキャリアが活かせる求人を紹介してもらいました。

私の年齢(40代)的に、管理職候補としての入社になるのはやむを得ませんが、私としてはエンジニアとして現場の仕事をしたいという気持ちを強く持っていました。

そのため「引く手あまた」というわけにはいきませんが、なんとかプレイングマネージャー的な形で働かせてもらえる求人を紹介してもらうことができました。

開発のプレイングマネージャー

機械設計や検証ができる開発リーダーの仕事はニーズが多くなっていると思います。

今までは、マネジメントと設計を分けるのが主流でしたが、開発の状況をよくわかっていない人がマネジメントすると、開発リーダーが間を取り持つ作業に追われてしまい開発が進まない…という悩みを抱えている企業は少なくないようです。

また、実際に作業している開発チームとのスケジュールなどの考え方に温度差ができないようにすることを求めている企業は多い印象です。

転職活動では、今行っている開発の進め方の良い点や悪い点、どうやったら改善できるか?といったことを普段から考えていることをアピールすると良いかもしれません。

具体的な話ができるほど良いと思うので、自分の現在の仕事や前職での業務フローなどをよく確認しておくと落ち着いて面接にのぞめると思います。

転職サイトの選び方についての注意点

転職サイトはいろいろあって「どれを選んだらいいんだろう…」と転職サイト選びの時点から迷ってしまう方も多いと思います(私もそうでした)

あまりたくさんの転職サイトに登録してしまうと、情報が増えすぎて選べなくなってしまうと思うので注意した方が良いと思います。

転職サイトというのは、おおまかに分けると「年代別」「職種別」「業界別」にそれぞれ得意な分野というのがあるものです。

ご自分の前職の業種や業界を得意にしていそうな転職サイトをいくつかピックアップして、1つか2つに登録してみるとスムーズに求人をしぼりこめると思いますよ。

私の場合は「最大手のリクルートエージェント+エンジニア求人が得意な転職サイト」という形で転職サイトを利用しました。

リクルートエージェントは業界最大手といこともあって、オールマイティにいろんな求人を紹介してもらえた印象がありますね。

とりこぼしを作りたくない方は、エンジニア特化型の転職サイトの求人をメインで探しつつ、リクルートエージェントで視野を少し広げて求人を探す、という使い方をすれば良いと思います。

※私の場合、最終的にはリクルートエージェント経由で応募した企業に採用される形になりました。

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転職サイトを使ってみてメリットと感じたこと

転職サイトに登録することでついてもらえる転職エージェントさんには応募書類(職務経歴書)の作り方や転職面接の対策でいろいろとアドバイスをもらえたのもよかったのかなと思っています(ちなみに転職エージェントサービスは無料で使えます)

自分の未経験分野を把握して準備しておくのが大切

転職の応募書類には職歴欄というのがありますよね。

自分がこれまでしてきたことをリスト化するのですが、この作業は転職エージェントに診てもらいながらしっかりやっておくと良いと思います。

単に人事担当者に自分の経歴をわかってもらうだけでなく、自分自身の中で自分の強みや弱みについて客観的に再確認できるからです(他人の目が入っていないと、どうしても独りよがりになりがちです)

自分が何度も経験して得意になっていること、未経験なことを把握しておくことは転職活動ではとても大切だと思います。

面接時に未経験内容について質問されるのが怖かったので、事前に自分の未経験分野を把握していて、技術調査をしっかりしておいたのもプラスにつながったのかもしれません(未経験分野でもリサーチしながら仕事をやれるということをアピールすると反応が良いです)

自分を売り込むのが苦手な人は…

また、転職面接では自分を売り込む必要があります(これは私はものすごく苦手なことなんですが)

できないことを聞かれても「無理です」とは言わずに、代替案を提案できることを示す必要があります。

これは準備がしっかりできているかどうかが決め手になりますから、自分の弱みと強みについてはしっかり自己分析しておきましょう。

また、転職活動でどうしてもきになるのはお給料面ですが、これはなかなか自分からは伝えにくいこともありますよね(欧米人なら堂々と交渉するんでしょうけど、私は苦手です)

年収交渉が苦手な方は、これも転職エージェントに代行してもらうといいと思います。

事前にこちらの希望を転職エージェント経由で伝えてもらい、ある程度の妥協点が探られた後に面接に進むので、スムーズに合意に至ることができると思います。

転職エージェントは応募先企業の社風や福利厚生、離職率などについても細かく把握しているので、いろいろとアドバイスをしてくれますよ(自分でハローワークなどにいくのと比べると情報量に大きな差が出ると思います)

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外資系企業の機械設計エンジニアはどう?

私は英語は得意ではないのですが、外資系企業のエンジニア職もすすめられました。

機械設計のエンジニア職では英語がそれほど求められない求人も意外に多くあるようですね。

面接は1対1や2対1(面接官が2人)が多いので、あまり緊張はありませんでした。

ただし、最近はアジアのメーカーが日本に研究所を作るケースが多く、そのような企業を受ける人は英語が必要になると思います。

成型品のスペシャリストとして転職?

近年ではコストダウンのためには製造方法を見直し、成型品を積極的に取り入れたい業者が増えている印象があります。

樹脂成型だけでなく、ダイカストや砂型などの鋳物の設計者の需要が増えていますね。

成型品はやや特殊な分野なので、設計した経験のある部品の製法についてアピールするとともに、それ以外の製法や技術も一緒に学んでいることをアピールすると良いと思います。

このあたりも自分の未経験分野と経験分野を事前に把握して、未経験分野についてしっかりと準備をしておくのが重要になります。

私の場合、面接で部品を何点かみせられ、これをコストダウンするにはどうしたらいいと思う?と聞かれました。

正直、使ったことない製法の成型でちんぷんかんぷんな部分もありましたが、未経験の内容について事前に準備をしていた姿勢が評価してもらえたようで、比較的すぐに業務に適応できると判断されたようです。

開発リーダーとして転職したい人へ

開発リーダーの経験がある人は、装置全体のことを把握する能力はつちかわれていると思います。

機械だけではなく、詳細は無理にしても電気やソフトでできるできないをある程度判断できると装置全体をみることができます。

広く浅く全体がみれる技術者もニーズがありますから、アピールするようにしましょう。

現在、機械技術の仕事をしている人は機械の部分だけでなく、電気がどのような構成でどんな機能を持たせていいるかなど浅くでもいいので把握する習慣をつけると良いと思います。

逆に電気やソフトの技術者も、電気でこのように設計するから機械側はこうやってほしいと提案できるようになっておくと良いと思います。

まとめ

通常は40歳になると転職は難しいといいますよね。

しかいs、技術系の仕事では40代前半は技量や経験を生かせると考えられ、企業側からの需要は多い印象があります。

純粋にマネジメント職を採用したいという会社もありましたが、最近の世の中の流れはプレイングマネージャーのようです。

開発を継続して行いたい技術者にとっては非常にありがたいご時世といえるかもしれませんね。

転職にはリスクもありますが、技術者として新しい自分を探すいいチャンスだと思いますよ。

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