「ご両親はどんなお仕事をされているんですか?」「ご兄弟はいらっしゃいますか?」などなど、転職面接ではあなたの家族構成についての質問がされることが珍しくありません。
どうして転職活動の面接でわざわざ聞くの?答える意味あるの?と思っている方も多いと思いますが、面接官の質問にはちゃんと意味があるんです。
以下で具体的にご説明します。
面接で家族構成を聞く意味
企業の人事担当者が、採用面接で家族構成を質問する意味は大きく分けて二つあります。
家族構成について質問する意味① : 親の年齢を確認したい
家族構成を確認する理由の一つとして、親の年齢を把握しておきたいという理由があります。
これは、親の介護等の心配があるか等を念のため確認しておきたいからです。
まだ年齢的に若い人の場合には「親の介護なんてまだまだだよ」と思われる方も多いかもしれませんが、実際に親の介護が必要になると仕事を辞めざるをえないケースは珍しいことではありません(特に女性の場合)
転職の場合、本人が30代~40代だと親は50代~80代の可能性があるので、親を介護する可能性もありえます。
会社としてはできれば長く勤めてほしいと考えていますから、面接官としては一応確認しておきたいという心理があるのです。
<h3>家族構成について質問する意味② : 親や兄弟の特徴から本人の中身を知りたい
家族構成を聞くことで、一般的なサラリーマン家庭に育ったのか、特殊な環境に育ったのか等が分かります。
そういったことが分かると、例えば「一般のサラリーマン家庭で育ったということは、毎日親が会社に出勤する姿を見ていたはず。
それなら何かあっても急に全て投げ出して辞めちゃうような責任感が無い人ではないはず」といったような推測をすることがありえます。
逆に個人事業主の家庭で育った人であれば、独立心が強い一方でビジネスとして仕事に取り組むことや、家庭を守るために頑張る必要があることなどについて意識が強い傾向がある、と判断している可能性があります。
もちろん、どのような家庭で育ったか?よりも本人の適性が重要なのは間違いありませんが、この「本人の適性」について限られた面接時間で客観的に判断するというのはなかなか難しいことなんです。
人事としては客観的な判断を助けるための一つの材料として、どのような家庭環境に育った人なのか?をヒアリングしていると考えておくとよいかもしれませんね。
家族構成についての質問への答え方
多くの企業では、表向きには面接官が家族構成を聞くのはNGとされています。
また、さりげなく聞いたとしても選考基準に含めてはいけないとされています。
なぜなら、家族構成は本人の努力でどうにかなるものではですし、家族構成等を採用基準にするという行為が差別に当たるからです。
とはいえ、さりげなく聞かれたり、そういう話題になったりすることも少なからずあります。
そんな時に、「家族構成についてはお答えできません」と突っぱねてしまうとあまり相手良い印象を与えません。
なので、基本は当たり障りの無い回答で問題ありません。
また、「母子家庭で育った」というようなことも特に自分から言う必要はありません。
もし面接で聞かれた場合は、両親、兄弟等話せる範囲で上から順番に話していくのが良いです。
具体的な受け答えの仕方を次で紹介させていただきますね。
面接で有利になる家族構成の答え方
家族構成を聞かれたら、面接官の確認したいポイントをうまく回答してあげると面接官としては安心します。
上に書いたように、面接官としては親の介護の可能性や、本人のバックボーンのようなことを確認しているわけですから、以下のような回答をすると効果的です。
「父はずっと銀行員を務めておりまして、今は定年退職しております。
銀行員時代は休んだことも遅刻したことも無い真面目な銀行員でしたので仕事をしていないと落ち着かないようで、最近平日は警備員の仕事をしています。」のような回答です。
こういった回答をすることで、「親が一日も休んだことが無い勤労な人ならこの人もきっと真面目に働いてくれるだろう」とか「定年退職後も警備員の仕事をしているならまだ介護の心配は無さそう」ということで安心するわけです。
家族構成の話は簡潔に終わらせればOK
面接では本来、家族構成を質問することはタブーなので、詳細に父・母・兄・姉、といったように家族全員が何をしているかを質問されることはまずありません。
大抵は話の成り行きで一応質問してみたという程度の質問なので、長々と答え過ぎず、さらっと回答して終わらせましょう。
面接でアピールするべきなのはあくまでも「自分自身は御社の仕事をしっかりとこなせる能力があります」ということです。
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