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証券会社のリテール営業の現場は激務です。

また新しい投信が出るらしい。

今回の目標は一体いくらに設定されるんだろう…。

先週外債で先輩に迷惑かけたから、今回こそはやらないとまずい…どうしよう。

そんな憂鬱(ゆううつ)な気持ちを抱えながら、日経新聞片手に出社する日々。

新卒で入社した頃のあのワクワクした気持ちはもうどこにも無く、同期はどんどん辞めていく。

そんな状況に、自分もいつまでこの仕事を続けられるんだろう?と証券会社のリテール営業職を辞めたい気持ちになっている…という方もおられるのではないでしょうか。

今回は、転職も視野に入れているあなたに、以前証券営業をしていた私が転職を決意して今に至るまでの体験談をお話させて頂きたいと思います。

証券営業によくある悩み

入社する前は金融のプロフェッショナルである証券マンとして働けることが誇らしく、キリッとしたスーツを身にまとった自分には不可能はない!そんな気持ちでした。

ただ、それが完全な幻であったことに気づくのは研修後すぐの事…。

そんな私が、あの頃特に辛かった事を3つご紹介させていただきます。

【辞めたい…となりがちな悩み①】目標数字が達成できない…

証券会社のリテール営業というのは非常に厳しいノルマを課せられます(不動産、証券、自動車の3つはしんどい営業ベスト3といわれることもありますね)

そもそもこんな数字、本当に実現可能なの?

自分の財布の中身とはゼロが何個違うのか分からないような金額の目標数字が与えられ、本当にこんなに大金を持っている人がいるんだろうかと思っていました。

しかも、1ヶ月間の目標…等ではなく、もう次から次へと短いスパンで締め切りと目標が与えられます。

当時私が担当していた方は、自分で新規開拓をしたお客様のみ。

到底私だけでは目標という名のノルマをこなせません。

結果先輩にご迷惑をおかけする事になってしまい、投資信託や外債が発売される度に憂鬱な気持ちになっていました。

【辞めたい…となりがちな悩み②】お客様から訴えられる事も!

私自身はそのような事はなかったのですが、先輩の中にはお客様から訴えられる…といった経験をされている方も。

儲かっている時は良いのですが、問題は相場が下向きになってきた時。

こう言うタイミングで上司に「辞めたい」と言う気持ちを伝えている人はすごく多かったです。

「こんな商品買うなんて言ってない」とか、「事前の説明が不足していた」とか金商法違反だと責められ、訴訟にまで発展することは少なくありません。

訴えられるほどの強いマイナスの感情を向けられる経験はなかなかできるものでありませんが、そんな体験は正直一生したくないですね…。

【辞めたい…となりがちな悩み③】お客様の人生を変えてしまう?

証券会社がお預かりしているのは、服でも靴でも食べ物でもなく、お客様の大切な大切な資産です。

相場が良い時は「この投資信託は非常に成績が良くて…」と心からお客様に株や商品等を提案することができました。

しかし、下がってくるとその商品を進めてしまった事に対して非常に申し訳ない気持ちになり「もう何も提案したくない…」とリテール営業を辞めたい気持ちになってしまいました。

もちろん、投資をするということはお客様ご自身の判断、責任の下で行っていただくものなので、営業マンがそこに責任を感じる必要はないのかも知れません。

ただ、それはタテマエというものです。

実際に現場で仕事をしている人間としては、自分を信頼して購入してくれたものが、お客様の人生に大きなマイナスを与えてしまうかも知れないという不安は耐え難いものがあります(真面目な人ほどこういう悩みを持つケースが多いように思います)

私の場合、入社して初めてできたお客様は私の母親と同じぐらいの年の資産家の女性でした。

22歳のまだ無知な私から当時人気があった高い配当金を売りにした投信を2000万ほど購入してくださったんです。

お客様にも私と同じ年頃の娘さんがいて、私が頑張って働いている姿を見て応援したくなった、という理由から購入を決めてくださったそうです。

購入していただいて半年ほどは相場も良く、基準価格も徐々に安定していたし売りの高配当も変わらなかったのですが、約半年後相場は一気に変わってしまいました。

基準価格は購入していただいた額から40%近く下がり、配当も無いに等しいレベルに…。

お客様は「これはあなたのせいじゃないから、気にしないでね」と優しく言ってくれましたし、訪問した際は変わらずあたたかく迎えてくださいました。

ただそれが私にとっては更に辛く、「私が紹介しなければ…」という気持ちは辞めた今でも消えません。

私が証券会社のリテール営業を「辞めたい」と上司に伝えたときのエピソード

退職を申し出たのは、直属の上司として非常に親身になって仕事を教えてくださっていた所属する課の上司でした。

上司は薄々私が辞めたい気持ちになっていることには気づいていたようなので、「もう一度考え直せないか?」とだけ聞いてくれたのを覚えています(そういう優しさが逆に一番つらかったりするんですよね…)

その後支店長と副支店長と面談の上、1ヶ月後に退職する事が決まりました。

新人が辞めていくことには慣れている業界なので、非常にスムーズに退職することが出来ました。

証券営業を経験した方が次に目指せる転職先

証券会社のリテール営業を経験して、「もう二度と営業なんてしたくない…。」と思われている方。

安心してください。

証券営業ほどのストレスがある営業職は、世の中にそう多くはありません。

以下では私の実体験から証券会社のリテール営業を経験した人が活躍できる転職先を3つほど紹介します。

【次の転職先①】メーカーの営業マン

私が証券会社のリテール営業を辞めて、すぐに転職したのはとある国内メーカーの営業職でした。

正直、営業職はもうこりごり…と思っていた部分はあったんですが、年収が下がるのはどうしても避けたい気持ちが強かったんです。

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証券会社でリテール営業として働けてている方なら、メーカーで営業として勤務することはそう難しいことではありません。

証券会社時代、個人向け国債ですらろくに数字を作る事ができなかった私でも、メーカーの営業マンとしてはけっこうな数字を出すことができました。

もちろん人に頭を下げることも、お願いしにくい事をお願いする事もあります。

ただご安心ください。

証券営業の時に経験したような夏の炎天下の中、自転車で住宅を1軒ずつ訪問していく…というような事はまずありません(こんなしんどい体験をしている営業マンは今時ほとんどいないんですが)

転職してすぐは業界や商品の知識を覚えるのがなかなか大変かもしれませんが、それも最初だけです。

また証券営業のように、月に何度も数字を与えられて短期間でこなす…ということもあまり多くありません。

営業職としては心と体に優しい転職先だと言えるでしょう。

【次の転職先②】商社の貿易担当

メーカーの営業マンを数年間やった後、自分の営業スキルを試したくなったのと、海外での仕事に興味があった私は商社の貿易担当に転職しました。

貿易担当者に求められるものとして大きなものは交渉力、語学力、そして相場を見る能力です。

語学力は人それぞれかと思いますが、他の2つは証券営業を経験された方であれば自然に身についているものだと思います。

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私も転職前は非常に不安だったものの、実際働いてみたらあまり苦労せず働くことができました。

収入的にも証券時代、メーカー営業時代とそこまで大きくは変わらなかったので、生活を大きく変える必要もありませんでしたね。

ただ海外出張が非常に多く、月の半分は海外なんて事もあったので家賃を払うのがもったいなくなったことも…。

そのような事が苦にならない方には、商社の貿易担当は非常におすすめな転職先ですよ。

【次の転職先③】銀行、保険等の金融業界

証券会社に入った人の多くは、金融業界に憧れをもってチャレンジした人だと思います。

そういう方は「転職するにしても、金融業界以外では働きたくない…」と考えている方も多いでしょう。

そういった方も心配ありません。

同じ金融業界ではあっても、証券会社のリテール営業ほどしんどい営業はありませんし、証券営業で身につけた営業スキルや金融知識は別の仕事でいかすことができます。

同業種で探す事のメリットとして、証券営業として働くために取った資格が無駄にならないこともありますね。

証券外務員や保険関連の資格はもちろん、AFPやCFPも学ばれた方が多いと思いますが、それらは転職活動でかなり有利に働くと思います。

その努力を同じ金融業界の他社で生かすというのは、一番無難な選択肢かもしれません。

営業職ではなく、間接部門やいわゆる業務職といった職種を狙うことも選択肢に入れてみると良いかもしれませんね。

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