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パティシエの離職率(辞めていく人の割合のことです)、ご存知でしょうか。

新卒でパティシエとして就職した人のうち、10年後に残っている人は、なんと1%!

99%の人が10年以内に転職をしているのです。

でも、正直その数字はうなずけます。

パティシエの仕事は華やかで夢のある仕事に見られがちですが、実際は力仕事でかなりのガテン系。

更に個人店ともなると、給与や待遇などは完全なるブラック企業であることがほとんどですから、仕事を始めて何年かで「辞めたい…」となる人が多いのもやむをえないところです。

今回は、夢を追ってパティシエになったものの、理想と現実のギャップに限界を感じて別の仕事に転職することになった私の体験談を書かせていただきます。

パティシエを「辞めたい…」となるお悩みあるある

パティシエの仕事はかなり特殊といえますね。

激務な上に待遇はかなり劣悪な状況の職場が多いのが実際のところだと思います。

私が実際にパティシエとして働いたときには、次のような悩みが「きつい…辞めたい…」という気持ちになるのにつながりました。

【辞めたい…となる悩み①】朝早くから夜遅くまでが当たり前の激務

パティシエの仕事は、朝早く出勤するのが当たり前。

特に新人のうちは、誰よりも早く出勤しなければなりません。

出勤したらまずはフロアの掃除、その後フエやボールなどの煮沸消毒、前日の売れ残りのケーキの処理、少なくなった材料の補充など…。

私の場合は、6時には出勤しコックコートに着替え、6時半には業務を開始していました。

何年かして後輩ができてからは朝の準備をすることは無くなりましたが、それでも7時過ぎには出勤していましたね(数年間は辞めたいと言い出す新人がどんどん出て、なかなか下っ端から抜け出せなかったんです)

朝早く出勤しているのだから、退勤も早い?と思われますが…いやいやそんな訳はありません。

夜は洗い物や掃除、次の日のケーキの下準備、宴会の準備などがあるため、早く帰ることはできないんです。

更に新人のうちは、ケーキの仕上げなどの練習も必要なので、毎日22時ごろまで働いていました。

クリスマスなどの忙しい時期は、日をまたぐのも当たり前。

とにかく労働時間が長いので、仕事のある日は家は寝に帰るだけでした。

平日がそんな状態で十分な睡眠時間も取れないので、休日も寝て過ごすことが多く、プライベートもくそもありません。

【辞めたい…となる悩み②】勤務時間に比例しない超安月給

勤務時間が長いのだから、残業代で相当稼げるでしょ?とよく言われていたのですが、「パティシエの仕事で残業代がしっかり出る」というのはちょっときいたことがありません。

私の場合も、残業手当はほぼ出なく、月収は手取りで13万円程度でした。

時給にしたら…と計算してみようかと思いましたが、その瞬間に辞めたい気持ちになるのでほとんどあきらめていましたね。

製菓の専門学校時代の友人何人かに聞きましたが、どこも同じような給料で、勤務時間はどこも長時間でした。

更にパティシエの世界は、昔ながらの完全なる年功序列な世界なので、給与について意見なんてとても言える雰囲気ではありませんでした。

家族がいる先輩パティシエの1人が、一度労基署に訴えたことがあり、署の職員が調査に来たことがありました。

調査に来た後の数週間は早く帰れるようになった気がしますが、その後はズルズルと元の労働時間に戻ってしまい、結局何も変わりませんでした。

こういう従業員を大事にしない業界的な雰囲気も私がパティシエを辞めたいと考えるようになったきっかけの一つです。

【辞めたい…となる悩み③】とにかく休みが取れない!

パティシエの仕事はサービス業なので、土日祝日は稼ぎ時です。

そのため、土日祝日は有無を言わさず全員出勤でした。

子供がいる人は、運動会などでも休みが取れないと言っていましたね。

私も一度友人の結婚式で休みが欲しいとお願いしたことがありましたが、かなり嫌な顔をされました。

更に、新人の頃の休みがは週1日でした(個人店などでは、週1日は当たり前のお店が多いです)

特にクリスマスシーズンは1年で一番忙しく、最高22日連勤だった時もあります。

クリスマス本番の23〜25日は、職場に泊まり込みで働いていました。

最終的には激務が限界を迎え、ストレスで拒食気味になってしまい、立ち仕事が困難になりパティシエの仕事を辞めることになりました。

もしパティシエを辞めるなら?おすすめの転職先

あこがれて始めたパティシエの仕事でしたが、身体的に限界を感じて辞めることを決意しました。

私の場合はまだ20代の頃だったので、まだこれから別のキャリアを築いていくという形でもなんとでもなるかなと思ったことが大きいですね。

未経験の業界に挑戦するなら遅くとも28歳ぐらいまでには決断したいところですが、次のような職種であれば、パティシエとしてのキャリアを生かすこともできると思います。

【パティシエからの転職先①】スイーツ業界での開発業務

1番のおすすめは、レストランやコンビニエンスストアなどを展開する企業での開発のお仕事です(これは私が現在進行形でやっている仕事です)

>>スイーツ開発の仕事を探すならこちら

スイーツの商品開発の仕事は、製菓の知識や技術が確実に必要となりますので、実際に店舗やホテルなどでパティシエとして働いて来た経験は、即戦力として非常に重宝されます。

実際に私が転職したのも、コンビニエンスストアのスイーツを開発や製造をする会社です。

面接の際、パティシエとしてどのような経験を積んで来たかをかなり詳しく聞かれましたね。

後に採用してくれた人に話を聞くと、やはりパティシエ経験が豊富にあるのが決め手だったと教えてくれました。

開発者の中には、一度も一般店やホテルなどでパティシエとして働いたことがなく、新卒で入社し、いきなり開発の仕事にたずさわっている人もいます。

そんな中では、パティシエとして働いていた現場の生の声や技術が商品開発にも活かされることが多く、経験が重宝されました。

開発者の仕事の1番の魅力は、自分の作ったスイーツが、日本全国のお店に並べられることです。

最近はコンビニ業界のスイーツもかなり注目されているので、開発者として雑誌のインタビューを受けたり、芸能人とのコラボスイーツを開発する人もいますね。

また、自分の開発したスイーツが人気商品となれば、開発業界に名前が知られ、いずれヘッドハンティングされる、なんていうこともありますよ。

更に、待遇もパティシエとして働いていた時よりかなり良くなります(パティシエの給料が低すぎるだけかもしれませんが…)

休日も基本は土日祝日休みで、お盆休み年末年始もきちんとお休みすることができます。

パティシエの仕事は給与や待遇、体力面で限界を感じたけれど、スイーツへの情熱は変わっていない。

そんな人には是非挑戦してもらいたいお仕事です。

一つだけ注意点をあげるとすると、開発の仕事は仕事の3割程度はPCを使用することですね(とはいってもそんなに難しいことではありません)

後に困らないように、基本的な使い方は覚えておいた方がいいでしょう。

【パティシエからの転職先②】スイーツ専門誌を取り扱う出版社

私が実際にやってみた仕事で2番目におすすめなのが、出版社の仕事です。

それもスイーツ専門誌を発行している出版社ですね。

スイーツ専門誌は、一般の人はもちろん、パティシエや飲食関係の業界人にも愛読者が多くいます。

そのため、中途半端な知識では実際に業界での就業経験がある人が作っている本か、読者にすぐに見破られてしまうんですよ。

そこでスイーツ専門誌のスタッフは、パティシエ経験者が重宝されます。

出版社のお仕事として、様々な話題のお店や老舗のお店に取材に行くことも多くありましたね。

日頃から食べ歩きなどをしていたら、その経験も大いに役に立てることができますよ。

出版社で経験を積めば、いずれ自分で企画して有名パティシエと一緒に仕事ができる日がくるかもしれません。

【パティシエからの転職先③】食品会社

最後に候補に入れていただきたいのが、食品の製造や販売を行う会社です。

こちらは専門性がやや落ちる分、ぐっと採用がされやすくなると思います。

食品を扱う会社であれば、パティシエの頃に取引していた会社と同じ会社を取り扱う可能性が高いです。

全く知らない業種だと、会社の名前を言われても、どんな製品を扱っている会社か見当もつきません。

しかし、食品業界なら、会社の名前である程度どういう会社なのかが予想がつきます。

そのため、抵抗感なく仕事を始めることができると思いますよ。

食品会社なら、仕事によってはそこまで残業が多くない仕事もあります。

プライベートと仕事を両立させたいと考えている人や、少しでも早く転職を決めたいという方は食品会社への転職はおすすめですよ。

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